これぞイノベーション!ずるい考え方から得た新しい視点とは?
これぞイノベーション!ずるい考え方から得た新しい視点とは?
参考本 ずるい考え方~ゼロから始めるラテラルシンキング入門~
著者 木村尚義
この本から、新しい考え方とアイデアの出し方について学んでいきます!
アイデアを出すのが苦手な方、創造力をつけたい方にオススメな一冊。
常に、物事に対して新しい見方をしていけるようにしていきましょう!!
■要約
・ラテラルシンキングとは、今までにない新しいこと生み出す思考法
→これがイノベーションに繋がる!
・実際の事例や例題も含めているので、理解がしやすいです!
・ラテラルシンキングの訓練をすることで、あっ!と言われる考え方をできるようになりませんか?
■内容
・ずるいとは
→思いがけない発想で、周囲をくやしがらせる「ずるい」
☆この本ではこの発想ができるような考え方を紹介します!
1.合コンの集金係りを名乗り出て、支払いをカードで実施してポイントをもらう。
2.スーパーのレジで精算をする際にエコバックを渡し、バーコードの読み込みがおわったものを直接エコバックにいれてもらう。
3.福袋購入代行など。。。
・あなたの目の前にある問題が発生したとき、ちょっとした発想で楽に解決できるとしたら?
→コロンブスの卵のように、ずるい考え方を実践して成功したい。
・ラテラルシンキングという思考法とは
1.常識にとらわれず、自由な発想を可能にする考え方
2.最短ルートで問題を解決する考え方
3.お金や時間をかけずに目的を達成してしまう考え方
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・【問題】全部で13個のオレンジをケンカにならないように3人の子供に公平に分けるには?
→ロジカルシンキングの解答例。
方法1 4個ずつ配り余った1つを3等分する。
方法2 はかりを使って同じ重力ずつ分ける。
これらは、公平に分けるという目標に向かって、その方法を論理的に考えている。
→ラテラルシンキングの回答例。
方法3 ジュースにして分ける。
3人で分けると言われると、どうしても現物のままを分けると思い込んでしまいます。
しかし、加工してはいけないとないので、ジュースにして分けるも立派な解決策となります。
自分自信がいかに思考に制約を設けていたかがわかりますね…。
方法4 オレンジの種を植える。
余ったオレンジの種を植えてたくさん実ってから分ける。
その場で分けないといけない という思い込みに囚われない発想ですね!
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■ロジカルシンキングとは、論理的な思考のこと。
→「A→B→C」と物事を順番に積み上げ、筋道立てて正解を導く考え方。
→思考の各ステップが正しく繋がっていて、論理を掘り下げていく。
→垂直思考とも呼ばれる。
■ラテラルシンキングとは、発想の枠を広げる思考法
→解決策を導く順番や過程は問題にならない。
→唯一の正解はなく、水平思考とも呼ばれる。
→視点を広げ、様々な選択肢が生まれ、あらゆる案に対して「それもアリだね」という考え方。
・ラテラルシンキングとロジカルシンキングの違い
・ラテラルシンキングの特徴
1.あらゆる前提から自由になる。
→ラテラルシンキングは常識に縛られず、物事を異なる角度から見ることを心掛ける思考法。
2.今までにないものが生まれる
→前提がひっくり返るため、全く新しいものが生まれる。異質なもの同士を組み合わせたり、既存の価値観を逆転させたりして、今までなかったものを生み出す。
3.問題が最短ルートで解決される
→ラテラルシンキングでは問題解決のためには、どんな手段を採用して構わない(もちろん、法律や道徳に反するものはNGですが)。常識にとらわれずに、発想すると誰も気づかなかった近道や「その手があったか!」という奥の手が見つかります。
4.お金時間手間が節約できる
【問題】大阪万博では早く会場に入りたい人が入口に押し寄せ、人気のパビリオンまで走っていました。急いでいる人同士でぶつかり危険でした。
来場者の安全を確保するには?
→要するに入場者が走らないようにすれば良い
入場待ちの人達に小さな会場案内図を渡した。走りながら字は読めないので、走る人はずいぶん減った。
・ロジカルとラテラルは相互補完
→この2つは対立する考え方ではない!
→ラテラルシンキングでたくさんの選択肢が得られる。それぞれの選択肢において現実に実行できるかどうか、実行する上で問題ないかどうかはロジカルシンキングで考察する。
・ロジカルすぎると窮屈になる
世の中がロジカルなのは仕方ない。いくつも正解を認めると世の中は混乱していく。
→当たり障りのなくなり、アイデアの数が減る傾向に。
→正しいことは1つだけ、あとは不正解とする習慣ができてしまっている。
・考える機会を奪っているものとは?
ルールと固定概念と常識
→このときに、常識にとらわれず、複数の選択肢を検討できるラテラルシンキング!
・ラテラルシンキングはどんな変化にも対応できる思考法
→今の時代、変化のスピードはかなり速い。こうした環境では、今日の常識だったことが明日には非常識になっていることも!
ラテラルシンキングだと柔軟に対応可能になる。変化が速いということは、それだけチャンスが多いということ、新しい発想を持ち人より一歩抜きん出ましょう!
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・【問題】自動改札機「計算に時間がかかる」を解決
→現在はICカードが1枚あれば、大抵の交通機関が利用できます。ただ、その反面、開発側にはある問題が
相互乗り入れによる運賃計算に時間がかかっていた。改札機内のコンピューターの性能は限られており、計算速度を劇的に上げることは難しい。だからと言って、計算が終わるまで改札の扉を閉じておくと、改札での人の流れが止まってします。
回答、自動改札機を長くした。
・【問題】エレベーターのボタンが押せない!を解決
エレベーターは、乗ってから降りるボタンを押しています。空いてれば問題ないですが、混雑時は困りますよね?
これを解決した方法とは・・・?
回答、エレベーターに乗る前に停止階のボタンを押せるようにした。
・【問題】販促物「受け取ってもらえない」を解決
・販促キャンペーンの一環として、不特定多数の人にチラシやパンフレットを配ることがあります。そこらが最近ではなかなか受け取ってもらえません。
上手く、手に取ってもらうようにするには?
回答、声のかけ方を変えた。「すいません、おひとり様3部までにしてください!」と言い換えた。
あえて、持っていってほしくないという姿勢を出すという発想の転換でした。
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■ラテラルシンキングに必要な環境を作るためには、次の3つの能力が欠かせません。
1.疑う力
2.抽象化する力
3.セレンディピティ
1.疑う力、固定概念を打ち破る
固定概念とは、人の思考を枠に押し込む考え方で、常識や先入観、思い込みがそれにあたります。
→あらゆることを疑ってみる。
「それ、本当に正しいの?」「なぜ、こういうことをしているのだろう?」「もしかしたら、違う見方もあるんじゃない?」
・新しい常識は非常識から作られる?
→今の常識は以前は常識ではなかった。例えば、缶に入ったお茶。コンビニや自動販売機で缶に入ったお茶があるが、以前は売れないと予想されていたようです。
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・【問題】すごいアイデアで自動車事故が激減
→思い込みも自由な発想を阻む敵です。ある場所に、自動車事故が多発する魔のカーブがあり、このカーブでは正面衝突が頻繁に起きていた。ただ、カーブは急ですが、見通しが悪いわけでもなく、ガードレールも道路灯も整備されている。
どうやって解決するか?
回答、ガードレールを取り外して、センターラインを消した。
ドライバーは慎重になり、スピードを出さなくなったそう。
何かを設置しなくては事故は減らないという思い込みがあり、これを疑ったことで事故の減少を実現した。
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・疑う力を鍛えるマジックワード
→なぜ? 本当? 今はね!
→固定概念や前提や思い込みをなくす上で必要。
・異世界の人と対話しよう
→固定概念を打ち破るには自分と住む世界が違う人と話すべき!
例.外国人。異なる言語、異なる宗教、世代の違う人、異業種の人。
→考え方や価値観の面で、大きな発見があるかもしれないです。自分の常識が別の世代では考えられないことや、そもそも理解すらされないことも!
→人は同じ仕事を長くしていると、業界の常識や慣例が当たり前だと考えてしまいがちです。別の業界の人と話すと、そうした固定概念が覆ることが少なくない。
2.抽象化する力 物事の本質を見抜く。
→物事の本質や機能に注目すること。
・抽象化の3つのステップ
対象の特定→抽象化→具体化
例.フォードの考え方。場所→速くするもの→自動車。
・本質は見方によって変化する
→「○○するもの」の○○に何が入るかを考えてみる。
→色々な使い道を考えてみる。30通りの使い道を考えてみる。
・NASAは無重力状態ではボールペンが使えないことを発見した。ボールペンは重力によってインクを送り出すため、重力のない世界では文字が書けない。
そこで、科学者たちは莫大な費用をかけて、宇宙空間でも使えるボールペンを開発した。一方ソ連では鉛筆を使っていた・・・。
3.セレンディピティ(何かを探しているときに、それとは別の価値あるものを偶然見つける力)
→偶然の発見を逃さない。偶然は発明の母。
→パン・ワイン・電子レンジ・ホカロン。これらは偶然から生まれたもの。
→トヨタ生産方式もアメリカのスーパーマーケットから生まれた。
→先入観を持たず、白紙になって生産現場を観察せよ
・偶然が起きた時に、何かに応用できるのではないかと考える人になろう。そして、偶然とは日常の出来事の中からすくいとるもの。
■努力しないで大きなリターンを得るには?
→最小の力で最大の効果をだす。思考にも着眼点が大切
1.他社の力を借りる
2.作業を組み合わせる
3.「楽する権利」を手に入れる
・他者の力を借りる
自分ではやるには、手間と時間のかかる作業が嫌になる→他人に作業をさせるには、それが面倒なことだと思わせてはいけない。
・作業を組み合わせる
ある作業を別の作業と組み合わせる。同時に行うことで労力を少なくした。
・弱者が生き抜くための3つの方法
強者に力をうまく利用すること。
→コバンザメ型 自動車とカー用品。携帯とストラップメーカー
→寄生虫型 人気本の類似品、人気ラーメン店の隣のラーメン屋
→ヤドカリ型 持ちつもたれつの関係
・後発だからこその強み
→トップ企業の隣を狙え!自社の販売戦略に他社のマーケティングを利用した。
・業界第2位も立派なアピールになる!
→トップの不満を吸収することがヒントになる。
・新しい価値は組み合わせから生まれる。
→アイスクリームのコーンはアイスの容器をいかにして集めるかが問題になっていることから生まれた。
→他にも、ホットドッグ、味噌ラーメン、携帯、など異質なもの同士を組み合わせること。
・成功例から転用していく。
・細かくメモをとる
→情報をインプットして覚えておくため。
・スティーブ・ジョブズのマッチングセンス
→カリグラフィとパソコンを組み合わせる。未来は見通すことはできない。むしろ過去を振り返って経験から点と点を結び付け、何かしらの形をつくることが重要だ。
例.
・先を読む
・目先の利益だけを追求しない
→最終的に利益がでればよい。パイプラインやクリスピークリームドーナツの秘密とは。売れない新しいランプの話。実物を配るために電池の無料提供を呼び掛ける。
・未来の世界を見通したエジソン
→電球を実用化し、その先にある電力供給会社も設立。
・スターウォーズのジョージルーカス。
→監督報酬はなしで映画に関わる権利を得た。
・仮定の発想力を磨くことも大切。
→「もし、~だったら」、仮に~だとしてらと考えてみる。
・無駄なものは本当に無駄なのか?
→目的があるから、無駄がでる。ラテラルシンキングにとって無駄は必要なもの。札幌雪まつり。黒真珠。真っ赤なソファーの秘密。
→浅野総一郎に学ぶ、不要なものを必要な人に販売して利益を得た。常に好奇心を失わないこと。
・ダメな部分に隠されている宝物を探そう
→いまあるものの中に隠れた価値を見出すこと。マイナスをプラスに変える。訳あり商品。
・マイナスを生かせる場所を探す
→元ワルだったから、できるアドバイスがある。疑う力とセレンディピティの発揮どころ。
・客がいなければつくればいい
→阪急電鉄は閑散とした土地に施設を作り、住宅をつくり、人がいないことを逆手にとるPRを実施した。
→財政破綻というマイナス材料を教訓を生かすツアーとした。
■練習
ラテラルシンキングを可能にする、トレーニング方法の紹介です!
→これは、理想と現実の間を埋めることで、解決策を発見するというトレーニングです。
紙の中央に四角を書きます。そして、その左にあなたの身近にあるものを、右には理想の形を描くだけです。両者の間にあるのが、ブラックボックスです。このブラックボックスを掘り下げることが、発明や商品開発の手がかりになるかもしれないです。
・制約発想と自由発想
物事にわざと制約を設けたり、もともとあった制約を外すことで、発想力を鍛えるトレーニング
・電車の中で自由にものを販売できるようになったら?
・1日の仕事を4時間で終わらせて、と言われたら?
・携帯電話のメールが絵文字しか使えなかったら?
・1億円で、あなたの住む町の問題を解決するなら?
・着ぐるみトレーニング
別の何かになりきる練習。もし、総理大臣だったら、どう考える?高校の時の先生だったら?織田信長だったら?
・広告ミックス
→異質なもの同士を組み合わせる練習。雑誌で適当にページをめくり、飛び込んできた単語をつなげてみる。あるいは、テレビでチャンネルを変えて目に飛び込んできたものを組み合わせてみる。目に見えた広告を組み合わせてみる。
・先読みイマジネーション
→新聞や雑誌を読みながら、新商品や新サービス、新しく始まる制度などの紹介記事を探します。これらがどんな影響を及ぼすかを考える。
・廃棄物マッチング
→ゴミ捨て場のごみを必要としている人がいないかを考えてみる。本来の用途とは別のものとして活用できないか、検討してみる。
・スーパーポジティブ思考
→日常生活の中でネガティブな言葉をポジティブな言葉に言いかえる。
■問題
山間のひなびた集落に、1軒のホテルがありました。このホテル、かつては“田舎”の雰囲気を味わいたいと、都会から多くの人が訪れましたが、最近になって予約数が激減していました。それもそのはず。ホテルのある集落と最寄りの町とをつなぐバス路線が廃止され、交通の便が極端に悪くなったのです。おまけに、ホテルの付近にはコンビニもスーパーもないため、不便で仕方ない。温泉や名所でもあれば、PRのしがいもあるのですが、そうした「目玉」もありません。さて、あなたならどうしますか?
ある喫茶店の店主が、悩んでいました。テーブルやイスなど、家具類の傷みが激しいのです。大きく傾いていたり、表面がひどく汚れていたりして、目も当てられない状態です。お客さんは駅前のおしゃれなカフェに流れていきますから、売上は激減。そんなわけで、思い切ってすべての家具を買い替えたいのですが、十分な資金がありません。何とか、経費をかけずに、すべての家具を新調することはできないでしょうか?
時計の輸出入代行をしている人がいます。この人、日本製のレアものを海外に販売しているのですが、ある悩みを抱えていました。日本製の売上は伸びているのですが、それにともなって海外からのメールによる問い合わせが増えてきたのです。簡単な質問なら何とか答えられるが、マニアックな質問になると明確に答えられない。思いきって英語ができる人を雇ったが専門知識がなくうまく答えられない。スムーズに答える方法は?
あるメーカーから、新しい調味料が発売されました。どんな人でも簡単においしい料理がつくれるため、メーカーとしては、爆発的なヒットになると考えていました。ところが予想に反して、あまり売れません。売り上げを伸ばすために、あなたならどうしますか?
■総括
・ラテラルシンキングで重要なことはこの3つ。
1.疑う力
2.抽象化する力
3.セレンディピティ
日本の学習スタイルでは、正解が1つしかないことを学んでいたため、自然とロジカルシンキングに慣れている。
そこで、ラテラルシンキングで発想の幅を広げるためには、上記の3つを用いて新しいアイデアを考えていきましょう!
・一番は些細なことから、今までにないことを考えていくことを習慣化していけると、驚くようなアイデアが産まれてきます。
・AIの導入などで、仕事が無いと言われる時代ですが、ラテラルシンキングの発想で自分の付加価値を上げていけるといいですね!